【らふっと♪】小説で解説vol.3 <青春は、いついつまでも>
小説を介して、【らふっと♪】を説明します。vol.1からご覧下さい♪
◆第5章:加藤——<友だちから始まる恋>を探して
加藤(36)は、恋がしたかった。 子どもが好きで、結婚もしたかった。 ただ、出会いがなかった。
マッチングアプリは、ことごとく惨敗だった。
低身長だし、見た目は整っているとは言えない。
会社は優良企業だが、誰もが知る有名企業ではない。
給料も普通。 普通に暮らせるが、胸を張れるほどではない。
デートができても、緊張してしまい、 本来の良さを発揮できず、
二回目につながらない。
(俺は……思い出を積み重ねる中で、魅力が伝わるタイプ。
そして、時間をかけて相手のいいところも悪いところも、
知りたいタイプなんだよな。)
そう自覚していた。
だが、今の出会い市場は「瞬間の勝負」ばかりだ。
写真、肩書き、初対面のインパクト。 そこでは勝ち目がない。
そんなある日、社長の佐伯が【らふっと】を紹介した。
さっそくページを開くと
「気軽に、自然に友だちができる場所」
その文字を見た瞬間、 加藤は思わずガッツポーズをした。
「これだよ!これ!俺はこういうのを待ってたんだ!」
いきなり二人きりのデートは緊張する。 でも、友だちからなら自然に話せる。
信頼してもらって、加藤らしさを知ってもらって、
そこから恋が始まるなら—— それが加藤の<勝ち筋>だった。
「ここで、もう一回青春するんだ」
諦めかけていた加藤は、胸の奥が熱くなるのを感じた。
■傷つきながらも前へ進む力
【らふっと】には、たくさんのサークルがあった。
料理、カラオケ、スポーツ、ボランティア……
どれも「友だちから始まる」空気があった。
加藤は気の向くままに参加した。
時には傷つくこともあった。
話が合わない人もいたし、 自分だけ浮いているように感じる日もあった。
でも、誰も彼を値踏みしなかった。
「年収は?」「学歴は?」「会社名は?ポジションは?」
そんな面接のような質問も、全くなかった。
ただ、同じ時間をともに過ごす、いい仲間ができた。
その積み重ねが、加藤の心を少しずつ軽くした。
そしてある日、 料理サークルで出会った女性が、
加藤の作った不器用なオムレツを見て笑った。
「これ、かわいいですね」
その笑顔に、加藤の胸がふっと温かくなった。
マリという名の彼女は、
加藤の<ゆっくりと出てくる魅力>を、 ちゃんと見てくれる人だった。
周りの仲間も交え、様々な経験を通しマリと関わる中で、
加藤とマリは少しずつ惹かれ合った。
そして数か月後、加藤とマリは、お互いのペースでお互いを知り、恋人になった。
加藤は、恋人が欲しいという友人に、武勇伝を語った。
「タイパ、コスパのためにアプリを使ってる?
タイパ、コスパを考えても、直接会って思い出を積み重ねるのが一番早いよ。
なぜって、ある程度わかり合えた上で、付き合えるのだから。
付き合う事がゴールじゃないだろう?幸せになる事が、ゴールだろう?」
加藤は、ガラでもなく渋い顔で語り、心から幸せを味わっていた。
◆第6章:美咲<あの頃の自分>と向き合う旅
美咲は、夫・田村の変化を見ていた。
厳しく、冷たく、家庭を顧みなかった夫が、
最近少しずつ柔らかくなっている。
その変化は、美咲の心にも静かに波紋を広げていた。
(……私も、変わりたい)
美咲は、らふっとのページを開いた。
そこで目に留まったのは「子育てサークルのボランティア」。
胸がぎゅっと締めつけられた。
翔が小さかった頃—— 美咲は本当につらかった。
夫は家庭を顧みず、 関わるときは怒る時だけだった。
小さな翔に怒鳴り散らす夫を止められなかった。
そのことを、今でも悔やんでいる。
(あの頃の私みたいな親子を……救いたい)
美咲は、ボランティアに参加することにした。
■あの頃の自分を救うように
子育てサークルには、 一生懸命手探りで子育てをしているママたちがいた。
美咲が手伝うと、 「ありがとうございます!」 と笑顔を向けてくれる。
中には、張り詰めた糸が切れたように泣き出すお母さんもいた。
「誰にも言えなくて……」 「もう限界で……」
美咲は、そっと寄り添った。
話を聞き、背中をさすり、 ただそこにいることを大切にした。
(……私にも、こんな場所が必要だった)
心からそう思った。こんな場所があったら知りたかった。
美咲は、あの頃の自分にそっとつぶやいた。
「必死だったよね。よく頑張ったね。本当におつかれさま。
いつでもここに、来ていいんだよ。」
その言葉は、 美咲自身の心を静かに救っていった。
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